【小谷コーチの分析バスケ】フリースローからプレースタイルを予想する

こんにちは！小谷究です。
私は現在、流通経済大学スポーツコミュニケーション学科で助教を務めています。

また、同大学バスケットボール部を指導しています。

前回はランニングスコアのプレーヤーごとの2点ショット、3点ショットによる得点の数から主に得点するエリアを分析しました。

今回はランニングスコアのフリースローによる得点にフォーカスして分析してみましょう。

 

【フリースローによる得点からプレースタイルを予想する】

ランニングスコアからは各プレーヤーのフリースローによる得点を把握することができます。

テクニカルファウル等のまれな場合を除いて、フリースローを獲得するためには、オフェンス時にディフェンスプレーヤーからパーソナルファウルをされなくてはなりません。

以前、紹介したようにランニングスコアからコート上のどの位置でファウルがおきたかを把握することはできませんが、アウトサイドではゴールまでの距離が長いためディフェンスプレーヤーはボールマンから一定の距離をとってディフェンスをします。

したがって、パーソナルファウルは比較的起こりにくいといえます。

反対に、ゴール付近では、ディフェンスプレーヤーがボールマンとの距離を詰めてショットのコントロールを大きく狂わせる、もしくはブロックショットを狙うため、ショット時のパーソナルファウルが多発します。

ただし、最近ではジェームズ・ハーデンのようにアウトサイドにおいてディフェンスプレーヤーの腕に自身の腕を意図的に絡ませてショットファウルを獲得することができる日本人プレーヤーも見られるようになりました。

このようなアウトサイドでのショットファウルが頻発してくると状況が変わってきますが、現時点においてショットファウルはインサイドにおいて発生しやすいといえるでしょう。

つまり、ゴール近辺でショットを放つプレーヤーはパーソナルファウルをされる可能性が高く、フリースローで得点する機会が多いといえます。

したがって、ランニングスコアでフリースローによる得点が多いプレーヤーは、ゴール付近に果敢にボールを侵入させて、もしくはゴール近辺でボールをレシーブしてディフェンスから逃げることなく力強くショットを放つプレーヤーであることが予想されます。

 

ただし、バスケットボールでは各クォーターのチームファウルが5個目からショット時のファウルでなくとも相手チームにフリースローが与えられます。

したがって、各クォーターのチームファウルが5個を超えている場合には、そのことも考慮して分析する必要があります。

 

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