【片岡編集長のプレイブック】戦術3琉球ゴールデンキングス3
オフェンス シュート スキルアップ ドリブル パス 動画 戦術 指導法 片岡 秀一 育成法
今回も引き続き琉球ゴールデンキングスの代表的なプレーを分析していきたいと思います。
前回の記事では、反対サイドのHelp DFの動きを見た上でパスコースを瞬時に判断するケースを紹介しました。
今回はボールサイドのDFの動きに注目し、琉球ゴールデンキングスが狙っているであろうシチュエーションを説明していきます。
ピック＆ロールというと、ジョン・ストックトンとカール・マローンのコンビプレーを連想される方も多いかもしれませんが、現代のバスケットでは3人目以降のオフェンスプレイヤーも絡めて複合的に考える必要性があります。
◇ROLL（DIVE）に対し、ボールサイドのDFが反応を見る
①ボールサイドのコーナーを活用（ミドルラインのPNR）
上記動画のプレーを図解すると下図のようになります。
・HORNSのプレー後、もう一度5番の選手がPFにOn ball Screenをセット。
・相手のX5は下がって対応。5番の選手がROLL(DIVE)した際、コーナーに位置する3番のDFが反応しました。
・その動きを察知し、3は45度へ浮上。1から3へパスが飛びます。
・クローズアウトの距離としては十分な距離となり、3がシュートを放ちました。
＜注意＞ コーナーで待っているままでは、フリーにならない。
・この際、コーナーで待っているだけでは十分なフリーになりません。
X3がインサイドのHelpに寄った際にも、パスが展開されてから反応しても移動距離が短くなるためです。
②ボールサイドのコーナーを活用。サイドライン側のPnR）
・オフェンスを立て直す為、HORNSに近しい形でPNRを組みなおしました。
・ここでも、5番のゴール方向へのDIVEにボールサイドコーナーのX3が反応
・その隙を見逃さず、3番の選手がトップへ浮上（実際の映像ではPFの選手）
・キャッチ＆シュートを綺麗に放ちました。
※仮に、クローズアウトが強烈な際にも、ミドルラインかベースラインへのドライブが成功したはずです。
その際にも、5番の選手がX5の選手をSEALする事が重要です。
＜まとめ＞
3人目、4人目のスペーシングやDFの動きを予測したPnRの活用が現代のバスケットボールでは常識となっています。
さらにいえば、セカンダリーPNRと言って、2回目のPNRをどのように組み立てるかが攻防の中心となりつつあります。
勿論、全ての動力は、ボールマンがスクリナーを利用してゴールへと侵入する事、DIVEをした選手へ適格なパスを出し、2名で攻略する力の向上が必要不可欠です。
その上で、3人目以降のDFが反応した際には、Helpディフェンスが守れない領域を突き、的確なスペーシングからシュートを放ちましょう。
今回の記事が、ボールサイドのコーナーの攻防についての理解を深める一助になれば幸いです。
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