【小谷コーチの分析バスケ】チームファウルが5個を超えた場合のゲームマネージメント
こんにちは!小谷究です。
前回はランニングスコアの個人ファウルの欄に記録される「P1」から読み取れるオフェンスについて紹介しました。
今回は「P2」と「P3」にも触れていきましょう。
【「P2」、「P3」からオフェンスを読み解く】
フリースローを与えたパーソナルファウルの表記には「P1」の他に「P2」と「P3」があります。
スリーポイントショット時にファウルをし、そのショットが外れた場合にフリースローが3本与えられ、ファウルをしたプレーヤーの個人ファウルの欄に「P3」が記録されます。
前回説明したとおり、ショット成功率はショットする位置がゴールから離れれば離れるほど低くなるため、スリーポイントフィールドゴールエリアでのボールマンに対するディフェンスでは、ディフェンスプレーヤーはドライブされないようにボールマンからある程度の距離をとります。
したがって、スリーポイントショット時のパーソナルファウルは比較的に起こりにくく、「P3」の記録が多くなることはありません。
一方、「P3」と比較して「P2」の記録は多くみられます。
しかし、ランニングスコアからツーポイントフィールドゴールエリアのどの位置でファウルが起こったかを把握することはできません。
スリーポイントラインより少しゴール側に入った位置では、ツーポイントフィールドゴールエリアであっても、ゴールまでの距離があるためディフェンスプレーヤーはボールマンからある程度の距離をとってディフェンスをします。
したがって、パーソナルファウルは比較的起こりにくいといえます。
反対に、ゴール付近のショットはあまりコントロールを必要としないため、ディフェンスプレーヤーはボールマンとの距離を詰めてショットのコントロールを大きく狂わせる、もしくはブロックショットを狙います。
したがって、ゴール付近ではショット時のパーソナルファウルが多発します。
つまり、個人ファウルの欄に「P1」と同様、「P2」が多く記載されている場合にも、相手チームがゴール付近に果敢にボールを侵入させて、ディフェンスから逃げることなく力強くショットを放つチームであることが予想されます。
ただし、バスケットボールでは各クォーターのチームファウルが5個目から、ショット時のファウルでなくとも相手チームにフリースローが与えられます。
したがって、各クォーターのチームファウルが5個を超えている場合には、そのことも考慮して分析する必要があります。
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