【梅原トレーナーのからだづくり哲学】今年、日本全国を歩いて気がついたこと

2023年も全国を回りました。
様々な地域を訪問し、25年ではじめての場所もありました。
とても充実した一年でした。

馴染みの選手やコーチだけに留まらず、はじめて会うみんな、はじめて行く地域をたくさん経験して気がついたことがあります。

日本中のどこへ行っても、成長するためのシンプルな答えを持っていながらそのままにしているケースがほとんどです。

ネットが普及し、それに留まらずSNSを使った情報発信をいまや誰もが始めています。
不肖私もサービス提供の手段として活用しています。

見るほうが大半だった数年前とは、なんだか真逆になりました。

そのような勢いがあり、いつでもどこでもどんなことでも知り尽くせる時代なのに、現場では意外と歩が進んでいません。

どうすれば強くなるか、なぜうまくいかないのか、良くなりたいという熱意があって、希望や悩みを解決しようと努力している人は多いと、現場を回るたびに実感します。

でもなかなか行動に起こせない。
取る方法が悪いというより、知識がうろ覚えで間違ってチョイスしているというより、目の前のチャンスに手を伸ばしていません。

あまりにも当たり前に存在しているからでしょうか。
いつもどおりの光景ほど、なにも見えなくなっていたりします。
おかしいとも、チャンスだとも見つけられない。

でも実際は、小さなこと、普段の様子にこそ、改善できるものがあります。

このような練習で良いのか、このような生活習慣で良いのか、このような思考で良いのか、つねにもっと良いものへ作り替えていこうとする意欲が、それに気がつかせてくれます。

ウォームアップの取り組み方、道具や自分の荷物の並べ方、声の出し方、練習の組み立て、ドリンクの中身、食事、ウェアやシューズの選び方・・・

必ずしている行動のなかで、もっと「こうしたらどうか」と新たな方法を試してみるのです。
どんどん試して変化させていくことを、楽しんでほしいと思います。

日本人は決められたことを守るのは比較的に得意で、自分で決めることや決めたことをまた変えるのは不慣れです。

ただ、今後はそれに取り組み、からだに慣れをつくるべきだと考えます。

今年も精一杯に尽くした梅トレも、ただ専門知識と一風変わったオリジナルなドリルを紹介しているのではありません。

そのようなレッスンは一度もしませんでした。ずっと以前からそうです。

選手を伸ばしチームを伸ばすために「必要な事実」、つまりたしかな原因を見つけ、それに対処する。
当たり前をしてきただけです。

もしかしたら「えっそんなこと？」「ただこれだけ？」みたいに感じられる練習もあったかもしれません。

華やかに魅せる練習には見えないかもしれませんが、私の仕事は選手とチームを実際に伸ばすことです。
パフォーマンスで魅了することではありませんから、結果を出すための具体的な解決策を提示します。

その点から、からだづくりにおいて、またボール練習において、ダイレクトなメスを入れることですべての選手に成長が見られました。

もっと自分を見つめチームを見つめて、難しい選択よりもまずできることはないか、見逃しているもの気づいていないエラーはないか、足下を探してみてください。

きっと自らの手で見つけられるはずです。
教わらなくとも、自己成長できるはずです。

2024年もきっとまた多くの場所、新しい場所へ出向くと思います。
そこで得られた有意義なサンプルは、本レポートでも公開しますのでお楽しみに。

新年張り切っていきましょう。全員成長！！

（了）

この記事を書いた人梅原 淳
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル･スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。