【梅原トレーナーのからだづくり哲学】食べるトレーニングを考えよう!34「一時的より本質的な食トレを」
今日は食トレです。
様々なテーマを取り上げる本レポートで柱の一本となっているのが、食べることをからだづくりとして実生活で活かす方法をご紹介する、この「食トレ」です。
一般的な情報である栄養学とはまた違った角度、色を出してお届けしています。
さて、からだづくりをするために、栄養摂取を計算して食事をコントロールし、足らない部分や上乗せとして、プロテイン・サプリメントなどを積極的に使っている人は多いでしょう。
タンパク質を体重1gあたりこのくらい、炭水化物はどの時間帯にどの程度の量を摂る、三大栄養素の割合はどうする、食材は何が良いか、などといった、
スポーツ選手として、また健康的なからだづくりのための食事法が、書籍やネットでたくさん公開されています。
著名な治療家でありスポーツトレーナーでもある人が、ご自身のからだづくりのために栄養素の摂取を細かく管理して食事に取り組まれていることを、自らのコンテンツ配信で語られていました。
専門家ですからすべて解っていて、自分にマッチした内容と量を計算した上で栄養摂取をされています。
体重も順調に落ちていると説明していました。
このように、からだづくりのときには必須のセットと言える食事ですが、スポーツ選手が意図的に肉体を強化するための食事は、ある意味で人工物です。
本質的に変わるわけではなく、トレーニングをおこなった分、専用の栄養摂取をおこなった分の装飾があるのであり、それは一時的なものです。
つまり努力して作っているうちだけ、その体力や体型であり続け、からだづくりをする必要が無くなりやめてしまえば、また作る以前のそれに戻ります。
なにを言っているかというと、人口造作的な食事は一時の成功は得られても、健康づくりやダイエットのような本質的な変化を求めることにはマッチしないということです。
でも見方を誤っていて、世間ではその方法で健康になろうとか、体型を変えようとしている面があります。
いや実際は、ほぼすべての人がそうだと言えます。
人工的からだづくりで健康は手に入らない
夜は炭水化物を控える、タンパク質を1日150g、脂質はNG、筋トレとプロテイン・・・そういった強引な食事はテスト勉強と同じで、どこかで終わる期限付きです。
ずっとはできません。
でもそれで恒久的な健康と元気を求めています。
矛盾していることであり、その方法を取るのならば厳しく管理した制限食を死ぬまで続けなくてはいけません。
つまり自転車を延々漕ぐことになり、土台は無理筋なのです。
いくら筋肉づくりをしてもアスリート並みの食事をしても、本質的なからだの健やかさは手に入るものではありません。
そのことは、正しく知っておいてもらいたいと思います。
影響の弱い食事を目指す
不肖専門家の端くれとして、私がいつもこのレポートでお伝えしているのは、スポーツ選手であっても一般的な健康増進に努める人であっても、臓器や血液に活力が必要であり、細胞の働きが落ちたり悪い物が溜まったりすれば、からだは不調を起こします。
それならば食事ですべき本来のからだづくりは、いちばん根っこの「体質」を良いものにすることだと気づきます。
真の健康とは表を取り繕って見せかけるものではなくて、基本的にずっと良い状態が続き、できるだけ不調にならないこと、不具合を起こさないことですから、そうなる取り組みが本当の筋トレや食トレと言えるでしょう。
私が言い続けていることは、
(1)良質な塩分を摂って高い体温を維持すること
(2)味噌や醤油など発酵したもので腸内細菌を元気にして免疫を上げること
です。
ふたつとも重なる部分があり通じているし、それらには他にも取れる方法がたくさんあります。
何かをすることより、止めることで改善される場合も少なくありません。
極端な栄養摂取のしかたは、食が乱れて不調を招いているのと、影響としては同じことです。
特定の栄養素の過剰摂取、見合わない食事量、不要な時間的制限などは、血液や器官へ強いストレスをかけます。
本当はできるだけ負荷を掛けないことを求めているのですから、質素にかつ安定して食べることを心掛けるのが肝心です。
運動食事をやめても健康
文字数が増えすぎるのでこの辺でまとめにしますが、客観的な事実としてスポーツ選手的なからだづくりの方法は、ダイエットや健康増進には適しません。
でも方法を知らず、それをしている人が大勢います。
広まっていって、いつしか日本全体が一時的でしかない見かけの健康づくりをするようになってしまいました。
運動することは良いことです、食事に気を遣うことは正しいことです。
ただ、どうぞボディメイクの足下に「体質」をつくることを考えてください。
それが本当の健康です。
食べる物を気にしなくても、運動しなくても元気でみなぎる生活を送れます。
ほんの少しの心掛けで、習慣をつくるだけです。
それでは今日はここまで!
あなたの食べるトレーニングを応援しています。
(了)
運動技能を向上させる専門家として、またバスケットボールでのファンダメンタル・スキルを教えるコーチとして全国各地に出向いています。またその活動から得た日々の思考や発見を、YouTubeなどSNSを活用して情報配信しています。このコーナーで扱う内容は、それらSNSでは記さない一歩踏み込んだ情報として、トレーニング実践レポートをはじめ自分の育て方、大人の再教育、子育て、健康づくり、みなぎる食事など、あらゆるジャンルをテーマにお届けします。
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