ポイントガードのサイズアップが止まらない①
バスケのプレイヤーは基本的にポイントガード→シューティングガード→スモールフォワード→パワーフォワード→センターの順に身長が低い印象が強くあります。しかし、現代ではポイントガードとシューティングガードの選手の身長は非常に近づいています。これにはポイントガードの選手の身長が大型化していることが影響しています。もしくは身長がそこまで大きくなくとも、それを補うに余りある高い運動能力をもつプレイヤーの活躍が増えています。今回は何故ポイントガードのサイズアップが起こっているのか、そしてこの現象は止まらないであろう理由を解説します。第一回の今回はオフェンス面から考察します。
ポイントガードの適正
これまでポンイトガードをする選手には低身長の選手が多くいました。そういった選手が多く持つ能力がポンイトガードの適正に大きく関わっていたことが、長らく続いた「ポイントガードの選手は低身長」というイメージに繋がっています。
バスケIQの高さ
「コート上の監督」、「司令塔」と長らく言われ続けてきたのは低身長なプレイヤーの多いポイントガードでした。ポイントガードは頭を使う必要が多いため駆け引きや戦術をうまく使える選手が多くボールをもつことが重要で、能力に頼らずにプレーする選手にそういった適性の高さがありました。
ボールスキルの高さ
ディフェンスのプレッシャーに負けずにボールをキープし続けるドリブル能力、必要な場所に適切なタイミングで素早くボールを供給できるパス能力もポイントガードには求められます。この能力はスキル面での熟練が必要であることから、身体能力に頼らないプレーが得意な選手こそポイントガードをするには適切だと考えられていました。
これまでは上記のように身体能力に頼らず、それ以外の部分で高いレベルでプレーできることがポイントガードとしての重要な能力である、と考えられ続けていました。しかし、その裏には「リング近辺という強いポジションで大きなアドバンテージを取れない」ということからアウトサイドでのプレーを強いられているという面もありました。また、そのようなプレーを高い身体能力を持つ選手が行うことができれば非常に強力である、というのは至極当然な考えでした。
アスレチックな選手が行うポイントガード
身体能力には身体ステータス(身長や体重、ウイングスパン等)と運動能力(ジャンプ力や走力、瞬発力等)の2つの要素があります。このどちらも高いのが理想ですがどちらか1つでも高い選手がポイントガードをすることは非常に強力です。
身体ステータスが高いプレイヤーのポイントガード
身長が高い、身体が強い選手がポイントガードを行うとボールキープ、パス回し、ポストプレーなど多岐にわたるプレーで活躍することができます。身体の幅を使えばハンドリング能力は低くともボールはキープでき、身長の高さがあればパスを上から通すことができます。また、マッチアップのガードのサイズが低ければポストプレーで強力な起点になれます。自身の得点はもちろん、それが増えればダブルチームが来ますがそうなれば味方へと展開してチャンスメイクをできます。
運動能力の高いプレイヤーのポイントガード
スピードが速く、コンタクトも強いプレイヤーがポイントガードをするとドライブを中心に得点チャンスが増えます。運動能力の高さ1on1の強さに繋がりやすく、1on1が強ければディフェンスを複数引きつけることができるため自身の得点だけでなく味方のチャンスも非常に増えます。サイズのミスマッチを埋めるためにも「強さ」は強く求められるため、オフェンスにおいてもディフェンスにおいてもコンタクト能力の高さは常に求められます。
おわりに
今回はポイントガードがサイズアップしている理由についてオフェンス面から考察しました。ボールを多く持つポイントガードの身長が高くミスマッチを生むことができれば簡単にチャンスができます。シュート力やハンドリング力はもちろん重要ですが、身長の高さはそれらの技術不足を補うことが十分にできる、バスケにおいては最も重要な要素の1つです。
次回はディフェンス面からポイントガードの大型化を解説します。
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