ディフェンスリバウンドで大切なこと②
前回ディフェンスリバウンドを取れなければ試合がどう崩れるのか、またリバウンドを取るための考え方について解説しました。
今回はリバウンドにおけるポジション争いで重要になるファクター、そして戦術的な要素を絡めたリバウンドの奪取について解説します。
ポジション争いで重要なこと
リバウンドが取れるかどうかは、能力を除けばポジション争いに左右されます。より良いポジションを取るために必要な力、方法を解説します。
コンタクトの強さ
良いポジションを取るためにはボックスアウトが必要です。良いボックスアウトをするために必要な要素として最もわかりやすいのは強いコンタクトです。相手がリングに近づこうとしても一切押されないほどの強さがあればオフェンスはなかなかリバウンドを取れません。無理に押しすぎるとファールを吹かれてしまうことから、強いボックスアウトはオフェンスからすれば非常に厄介です。
ボックスアウトのタイミング
続いてボックスアウトのタイミングにも拘らなければなりません。基本的にはシュートを打ったら即ボックスアウトが定石です。しかし、そのタイミングでオフェンスがリング下にいた場合ディフェンスリバウンドが不利になることもあります。そういったシチュエーションを予見できる場合は早めに相手をリングから遠ざけるようにしましょう。強く接触すると相手にそれがバレてしまうのでじわじわ押し出すような動きをすれば自然に相手をリングから遠ざけることができます。
リバウンドポジションの理解
フィジカルや技術の他にも知識も大切です。リバウンドにおいて良いポジションを理解してそこを抑える必要があります。一般的にリバウンドの70%はシューターの逆サイドへボールが跳ねると言われています。それを踏まえてまずは逆サイドで相手をフリーにしてはいけません。また、近距離のシュートならばリング近辺、長距離のシュートならペリメーター程度までボールは跳ねる可能性があります。特に3ポイントの場合は大きく外へ跳ねる可能性もあるので、内側にいるオフェンスは不利になります。その際は周囲のプレイヤーが反応してチーム全体でボールを抑えましょう。
リバウンドは能力や高さ勝負の部分がないとは言えません。しかし技術やコンタクトなどの練習で賄える部分、意識や知識の持ち用でいくらでも戦い方は見つかります。
戦術とリバウンド
続いて、よりレベルの高いテーマでリバウンドを語ります。オフェンスのセットプレーにはシュートの作り方やスペーシング、良いボールのもらい方以外に「セーフティ」や「オフェンスリバウンド」を意識したものもあります。
カッティングと飛び込みリバウンド
上記をわかりやすく説明します。例えば、スクリーンを使ったカッティングなどでズレを作りローポストに飛び込むプレーはよくあります。そこでパスが入ればシュートチャンス、もしくはフリースローを得ることができます。パスが入らずともリング近辺にスムーズに入ることができればその後のリバウンドに繋がりやすくなります。
ビッグマンとローポスト
単純にビッグマンをローポストに置かれ続けるとマッチアップの選手はディフェンスでもリバウンドでも大きな負担がかかります。そのフォローに近くの選手がいければ良いですが、それができないスペーシングをされてしまうとマッチアップの選手はファールトラブルや度重なるリバウンドを奪われ、調子を崩してしまいます。
セットプレーやファストブレイク・セカンドブレイクでリバウンドにいきやすいように動きを作ることは少なくありません。複雑なプレーをせずとも上記の2つをすれば常にリバウンドやトランジションに負担をかけることができます。逆に言えば早めのバンプやローポストで立たせずに外へと相手を追い出すようにコンタクトを重ねるなどをすれば相手のペイント侵入、リバウンドを防げます。
おわりに
2回にわたってディフェンスリバウンドについて解説しました。ディフェンスリバウンドを抑えることの重要性、そのために必要な考え方や能力、戦術との関係性などどれも最初のステップは「知ること」です。ただ無闇に跳んだり飛び込めばリバウンドが取れるということはありません。全ての土台となるリバウンドをチーム全員で高い意識で取り組みましょう。
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