【梅原トレーナーのからだづくり哲学】トレーニングレポート号外「県選抜選手がまるで股関節を使えない」
オフェンス スキルアップ ディフェンス トレーニング 指導法 梅原 淳
先日、和歌山県の高校から講習会を頼まれ伺いました。こちらは不定期で年に2,3度ほど開催しています。
数年前に、私の教える別のチームを通じて指導の依頼をいただきました。そこからチーム強化の良きタイミングを見計らって、ときおり講習会をお願いされるようになりました。
監督さんはその学校の教諭で、チームを率いて何度も全国大会へ出場しています。県の一番ということで、国体チームのコーチにもなっています。
今はDC(デベロップメント・センター)と銘打って国体を選手育成の場とし、高校1年生と中学3年生で構成されています(早生まれの高校2年生も含まれる)。
その練習を月に一度行っているのですが、最近の練習において、自チームの選手と中学生との大きな體の差を実感したそうです。注目したい内容でしたので、ここで共有したいと思います。
今年もインターハイとウインターカップへ出場するこのA高は、不定期に私が講習会をおこない、股関節の可動域づくりと足腰の強化という基本中の基本を徹底して取り組んでいます。
それをチームの骨である脚を使ったバスケットボール、ディフェンスやルーズボールで勝つ足腰の強さに見事繋げています。
監督さんはDCにおいて、県全体の強化そして県内選手の育成を最優先と捉え、国体で勝つための練習会にはせず、成長のために必要な内容を盛り込み、その一つとして自校で採用している股関節トレーニングを取り入れたそうです。
全員で股関節トレーニングやストレッチングを行うと、自校の選手と中学3年生とで體の自由度に大きな差があることを、明瞭に自覚できたと言います。
国体にはもう何年も関わっている監督さんですが、私がそのような話を聞いたのはこれが初めてでした。先生の目が肥えて、ものの見方が変わり、目前にあっても見えなかったものが見えるようになったのだと思います。
そうなるとその中3の選手たちの股関節の硬さが気になって、バスケットボールをしている様子においてもその影響が明らかに見えて、結果的には不安と苦労が増えたみたいですが、育成ですから素晴らしい発見をしたと私は思います。これは県全体の財産です。
このような體の状態でジュニアオールスター(中学の県選抜)選手だったということに愕然としていましたが、プラスに見てその子たちの可能性はもっと上にあるということが分かったのですから、県の発展を任せられている立場としては楽しみが増えたはずです。
この話を私がなぜしたか。決して希な一つのサンプルだと思わないでください。運動で選ばれた人材であるにも関わらず、まともな関節の動きもできないという現実は、どの地域でも、どの競技でも広がっています。
運動する人間ならば、活躍してきた者だからとして「このくらいの筋力は」「このくらいの柔軟性は」「物覚えは早いだろう」「器用だろう」「なんでもできるだろう」という昔の感覚が、もはや現代では通用しません。
信じられないくらい體の利かない人間が、特定の競技のみ幼少期から長くやっているために固められたプレイの部分が秀でて活躍できている、というのが今の日本のスポーツ事情です。
正直に言えば、中学が全盛とか、高校では程々という花の咲かない有望選手が至る所にいるとういうことです。この原石を潰している愚かな状況を、みんなで変えていきませんか。
バスケットボールだサッカーだとあまり早くから特定のものに限定せず、レギュラーだ選抜選手だ優勝だと賞や地位にばかり目を眩ませず、まず純粋に體を動かすことを楽しみ心のままに熱中して、體をたくましく育ててほしいのです。
以前は運動で活躍する選手はなんでもできて当たり前だったあの状況に、どうにか戻そうと言う思いで日にち毎日活動しています。
選抜選手だけど股関節が動かない、スクワットでしゃがめない、腕立て伏せの一つもできない、運動の器用さがない、そんな低レベルな事態を放置したくありません。
とくに幼少期から中学までは、狭いごく一部のことだけに偏ったり限定したりせずに、競技を全体で見てどんなプレイでもできるよう挑戦して、さらに他のスポーツや遊びもたくさん経験して楽しんでもらえることを強く願います。
あまり幼い頃から小さく一つに絞らないことが、後々の大成に繋がります。専門性よりも、ベースの體をきちんと育てることが第一です。
(了)
▼このメルマガを通してあなたからの質問をお待ちしています
今の取り組みに疑問や苦労があり、ヒントやきっかけを持ちたいと悩んでいる人、
今の自分と違う角度の発想や見方を知りたいと、勉強意欲を湧かせている人など、
動きづくりや体づくりについて、活路を見出したいものがあればぜひ質問をお寄せください。
トレーニングメソッド、教育、子育て、メンタル、社会時事など、あなたの知りたい事柄について、遠慮なくお伝えください。
▼宛先
・Eメール:info@basketball-school.jp
・TEL:0120-242-007 (担当:平沼)
・FAX:0120-242-215
▼募集要項
1)氏名 ※フルネーム/ペンネーム/イニシャル/匿名 などの指定があればお伝えください
2)性別
3)年齢
4)お住まいの地域(都道府県)
5)内容
▼内容
①今の状況
②自分が取り組んでいること
③改善・上達したい部分
④これまでのプロセス・経緯
どうぞ自由なテーマでお寄せください。たくさんのご意見・ご質問をお待ちしております。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■ バスケットボール事務局 おすすめDVD教材・商品■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ナチュラルパーフェクトシューティングシステム
日本人がまだ知らないシュートの常識のウソ
https://rs39.net/c/bk/ckis_1/bl/
■星澤純一の「マンツーマンディフェンスバイブル」
あなたのマンツーマンディフェンスの常識が変わる?
https://rs39.net/c/bk/ckhj_2/bl/
■星澤純一の「超シンプル化シャッフルオフェンス」
もう戦術指導に悩まないでください。
http://rs39.net/c/bk/ckhj_1/bl/
■金田伸夫の「ゼロから始める!バスケット上達法の「基本」
「先生、番狂わせって本当に起こせるんですね…」
もっと勝ちたい。強くなりたい。
でも何か物足りないと感じている方へ
http://rs39.net/c/bk/ckkn_3/bl/
■プレーを分解して指導する!松本流ファンダメンタル練習法
未経験者ばかりの公立校バスケット部が情け容赦なくシュートを決めて、
14年で7度も全国大会に出場した秘訣は、意外に簡単なこの練習法です。
http://rs39.net/c/bk/ckmt_1/bl/
■プレーを分解して指導する!松本流ファンダメンタル練習法2
なぜ、この練習法を真似するだけで忙しい先生でも、
3ヶ月で、新入部員に「ゆるぎない基礎」を習得させられるのか…?
http://rs39.net/c/bk/ckmt_2/bl/
■シュートマジック~試合で落とさなくするシュートの打ち方~
なぜ、たった2つの心構えで、
シュートが落ちなくなる、2つの原則が身に着くのか…?
http://rs39.net/c/bk/cksy_1/bl/
■スキルアップシューティングドリル
もし、経験のなさが子供を成長させると信じてくれるのであれば、
子どもたちが自動的に上達し、試合でシュートが決まる練習法をお伝えしますが…
http://rs39.net/c/bk/cksy_2/bl/
■古武術バスケ ~得点力が飛躍的に変化する!オフェンスの章~
今まで指導してきたオフェンスとは180度異なる、
得点力を数倍に跳ね上げる“非常識な上達法”とは…?
http://rs39.net/c/bk/ckkn_1/bl/
■古武術バスケ ~攻撃的なフットワークで相手を封じる!ディフェンスの章~
なぜ、この「足の力を使わない」ディフェンスは、
相手をカンタンに封じ込められる上、チームの得点力を2倍にできるのか…?
http://rs39.net/c/bk/ckkn_2/bl/
■アーリーオフェンスマニュアル~考えて走るチームをデザインするチーム創り
なぜ、初心者ばかりの弱小バスケット部が、
わずか2年で「近畿大会ベスト8」入りを果たすことができたのか…?
http://rs39.net/c/bk/ckks_1/bl/
■Practice Training For TransitionGame
なぜ、「10本中6本はシュートを外す」、
決定力の低いチームが、背の高い相手をらくらく封じ込め、
試合に勝てるチームに変わったのか…?
http://rs39.net/c/bk/ckks_2/bl/
■勝利へのゲームデザインマネージメント
私が、どうやって、昨年初戦敗退の一般校を1年でシード校に成長させたか?
その方法を公開します。
http://rs39.net/c/bk/ckks_2/bl/
■ディレイオフェンス
なぜ、シュート成功率が低く、1試合走り続ける
体力もないチームが、全国3位になれたのか…?
http://rs39.net/c/bk/ckns_1/bl/
■インサイドオフェンスバリエーション
170㎝以上の選手がいない一般校の女子バスケ部の得点力を2倍にした方法を公開
http://rs39.net/c/bk/ckst_1/bl/
■インサイドオフェンスバリエーション2
インサイドプレーの完成度を飛躍的に向上させる
アウトサイドから展開する「22のオフェンスパターン」を公開!
http://rs39.net/c/bk/ckst_2/bl/
■Greatest Dribble (ドリブルメガネ付)
ドリブルを思い通りに操るセンスと、試合で使えるテクニックを身に付けて、
例えビギナーでも経験者を追い抜く方法とは?
この下にある答えにあなたはきっと驚くことでしょう…
http://rs39.net/c/bk/ckot_1/bl/
ビーレジェンドプロテイン「スポーツ&ウェルネス」の 詳細はこちら