【梅原トレーナーのからだづくり哲学】トレーニングレポート No.44

スキルアップ トレーニング 指導法 梅原 淳 練習法

リバウンド力の反応力を鍛える(1)

埼玉の高校女子バスケットボール部において、ジャンプ・スキルを磨くトレーニングを行いました。

バスケットボールにおいて是非にも身につけたい運動能力がいくつかあります。細かく分けると際限なく無数に出てきますが、私が根っことして考えているものが「切り返しの力」と「跳ぶ力」です。

(※ここではボールを操作する能力は省いて話をします)

これはバスケットボールという競技の特性を見れば、必然的に導き出される要素です。ここに欲を言えば「ボディ・コンタクトの力」が、とくに年齢が上がるにつれて加わることになるでしょう。

もしかすると「スタミナ」と言われる方もいるかと思いますが、すいません、體を使う上でそれはあまりにも当たり前すぎるので入れていません。日常においてもスタミナが無ければ、活力のある生活を送れませんね。

ここにあげた二つは、裏を返すと多くの人が見逃している技量であるとも言えます。

素早く方法をかえるステップ・ターンの技量の高い人が、それの低い人と比べどれほどコート上で圧倒的なパフォーマンスを発揮するか。足の動かない、動きの遅い者は絶対的に攻防のペースで遅れていくことを、プレイヤーであるあなたが一番実感されているところだと思います。

ジャンプにおいても然り。身長が高い者が圧倒的優位になる競技ですが、言い換えれば、周囲が自分よりも小さいという不確定な条件の良し悪しに過ぎません。

それはただのラッキー要素であり、もし皆が同じ身長であれば優位性は無くなるのですから、運動的な能力として他者よりも上に出るためにはジャンプ力が一つの勝負どころであるということになります。

このように書くと「たしかに重要だ」「そんなこと解っている」と多くの人が納得します。しかし実際にそれを鍛えているというチームは、全体のどれくらいでしょうか。

取り組めば必ずコートにおいてその様子がうかがえます。足腰の強いディフェンスや全体の走力、そしてリバウンド力、それらはバスケットボールにおいて求める一つの、しかし重要な核とも言える基本的な能力です。

地で強いチームと、頑張っているけれどやっぱり勝負どころで弱いチームの試合では、この二つの要素がとても明確に見られると思います。

▼チャンスは1時間

前日に監督さんから「リバウンド力を上げたい」という要望をいただきました。リバウンドにおける瞬間的な反応が遅いということです。

本レポートのためにあえて噛み砕いて説明を入れますが、

「リングに跳ねたルーズ・ボールへの飛びつきが鈍く、オフェンスもディフェンスもリバウンドを奪われるケースが目立つので、改善したい」

というものです。

トレーニングの時間は16〜19時です。中長期で取り組む内容もあり、新入生も入部してきましたのでその導入もあります。それを確実に実施しつつ、今回は残りの1時間でリバウンドについてアプローチすることに致しました。

▼ファンダメンタル・スキル

浮いたボールへの反応力、なかなか難しいテーマだと思います。瞬間的にジャンプモーションをするということです。そう簡単には伸びないでしょう。

しかしどんなときも物事の根っこはシンプルです。反応が鈍いことの原因を探れば、いくつかのものが見えてくると思いますが、まずジャンプの基本動作ができている人は絶対的にリバウンドで強さを発揮します。

バスケットボールのリバウンドという狭い視点にならず、跳ぶという能力があるか、高く跳べるか、速く跳べるか、反動を使えるかなどのファンダメンタル(基礎技術)で捉えてみましょう。

競技によって違いはありません。バスケットボールの中のシチュエーションが違っても、跳ぶことは常に同じです。このチームでは、最終的な目標を「リバウンド力の向上」と位置付けつつ、全てに通ずるジャンプ動作の基本をマスターする鍛練を開始しました。

▼運動の根幹

一つ問題は、ジャンプというものが女子に馴染んでいないということです。女子には難しい能力であると考えられていて、コーチもそこをほぼ求めていません。実際に男子に比べれば、その習得には多大なエネルギーと時間が必要です。

ただしそれは基礎動作をしっかり磨かないからです。筋力向上のみに期待していると、女性の体力トレーニングはどんなことでもおそらくは失敗します。運動の基礎は「動き」ですので、體の使い方を訓練していき上手に操作できるようになれば技量は向上します。これは男女で違いません。

女子の運動における特徴を一つ挙げると、末端での動きが多いということがあります。體全体で表現することが男子よりも少ないので、そこは注視すべきでしょう。

運動の大前提は全身を使うことです。走るにしろ投げるにしろ跳ぶにしろ、體のどこか一部で行うのではありませんね。くまなく全体で表現することでより高いパフォーマンスとなります。

ジャンプも同様に、全身で一つの跳ぶという動作を行います。脚だけで跳ぶことは表現力を低くします。さらに女性は脚の末端、膝から下への意識が強いようです。

これでは全身のジャンプになりません。ジャンプには腕の動きも、お腹の動きも必要です。そこの視点をトレーニングに組み込んでジャンプ練習をしていきます。

長くなりましたので、次号に具体的な練習の内容について書いていきます。

(了)

 

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